2020年9月25日に、ものづくり補助金3次締切の採択結果が発表されました。一言でいうなれば「厳しい」です。ここまで採択率が悪いと、申請に手間と時間をかけるよりも、ササっと資金調達をしてしまって取り掛かった方がビジネスとしては○(マル)なのじゃないかと思ってきました。
全国の採択率
- 応募期間:令和2年5月22日(金)~令和2年8月3日(月)
- 申請数 :6,923者(うち特別枠:4,560者、通常枠:2,363者)
- 採択数 :2,637者(うち特別枠:1,076者、特別枠申請から通常枠:1,072者、通常枠:489者)
つまり
- 全体の採択率 :38.1%(2,637者÷6,923者)
- 特別枠の採択率:47.1%((1,076者+1,072者)÷4,560)
- 通常枠の採択率: 8.4%(489者÷(4,560者-1,076者+2,363者)
※特別枠で申請して、特別枠で不採択になった案件は自動的に通常枠で再審査されます。
全体では40%以下、特別枠でも50%に届かず、通常枠に至っては10%以下。。。
1次、2次では60%を超えていただけに、かなり厳しい結果です。
年に複数回募集になったこと、不採択でも連続申請可能なことから、申請件数がうなぎのぼりです。
<申請件数/採択件数>
1次 2,287件 / 1,429件
2次 5,721件 / 3,267件
3次 6,923件 / 2,637件
この数字をみると採択基準が全く分かりません。
福井県の採択結果
福井県全体の採択率:約24%
約70件中、17件が採択されています。
※特別枠、通常枠の内訳は公表されていません。
1次、2次も採択率ワースト1位、2位を争っていましたが、今回も下位クラスです。
激戦区というのか、審査員の当たりが悪いのか。。。
今年度より、前年・前々年に採択を受けていると減点される仕組みになっています。
その中で連続採択されている企業は17社中、
- 2年連続 3件
- 3年連続 1件
私も3年連続採択を目指す企業の支援をしましたが、力及ばず不採択。減点の壁は厚いという事でしょうか。
今後の対策
コロナ禍で資金繰りが悪化する企業が増える中で、補助金の助けはとても重要です。厳しい外部環境の中で、他社より一歩前に出ようとしたとき、投資をすることは避けて通れません。
別の考え方として、コロナ関連融資によって1000万円、2000万円というお金が比較的借りやすい環境下にあります。融資審査の面でも、調達後のコストに関してもです。ビジネスはスピードが勝負、サッと借りてすぐに事業をスタートするのも戦略です。もちろんその場合は、補助金を使うとき以上にリスク分析を重ねて戦略を練る必要があると思います。
4次締切は11月26日です。申請件数が減ることはないでしょう。その中で、どこに時間と労力を割くのか考えながら経営していきたいですね。
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